23日に開幕した、フィギュアスケートの世界選手権(フランス・モンペリエ)で、アイスダンスに出場するかなだいペア。
“かなだい”の愛称で親しまれるペアは、村元哉中・高橋大輔のおふたりです。
2月の北京オリンピックの出場はならなかったものの、1月の四大陸選手権では銀メダルを獲得。
今回、初出場となる世界選手権でも注目が集まっています。
そんな、かなだいペアの演技は、おなじみの「ソーラン節&琴」。
おなじみすぎて、もう当たり前のように思ってしまっていますが、そもそもフィギュアスケートなのに、なんで「ソーラン節」なのでしょう?
また衣装も白と赤がありますが、その衣装に込めたメッセージなどもご紹介したいと思います。
かなだいペア がソーラン節を選んだ理由
フィギュアスケートの音楽というと、クラシックや優雅な曲というイメージがありますが、かなだいペアの曲は「ソーラン節」です。
ソーラン節を選んだのは2021年6月。その時の高橋大輔さんのコメントがこちらです。
今シーズンのリズムダンスは和をテーマにしたプログラムになりました。
ブルースの部分は日本の伝統曲でもある、ソーラン節です!
ソーラン節?!とビックリする方もいらっしゃると思いますが、
現代風にアレンジされていてとてもカッコいいものになっていて、
それがまたスケートのスピード感と合う!
後半の部分はジャンルとしてはヒップホップになります!
こちらも、またガラッと雰囲気が変わりますが、日本らしさを取り入れて、
これまたカッコいいものに仕上がったと思います!
高橋大輔オフィシャルサイト
“日本らしさ”を探す中でたどり着いた『ソーラン節』
ソーラン節は漁師の労働歌です。
北海道を代表する民謡で漁師が魚を水揚げする時にうたわれたソーラン節を、和楽器の琴を用いたヒップホップ調の曲と組み合わせたプログラムを作り上げたそうです。
それがこちらの曲です。(フルバージョン)
その世界観は「浮世絵の世界」。その現実離れした感じを表現されています。
また、2021年6月に発表されたので、その時点で北京オリンピックを意識してプログラムを選んだこともあります。
「オリンピックシーズンなので、和テイストを入れたら面白いのでは?という話になり、日本代表だからこそできるプログラム」
と2021年6月17日のFNNプライムオンラインで話されています。
2022年1月の四大陸選手権のときの演技がこちらです。
揺れる波や、魚が釣られているようなリフトなど独特な世界観があり、引き込まれますね!!
かなだいペア のソーラン節の衣装は白・赤どっち?
衣装は「白」と「赤と黒」(村元選手が赤で高橋選手が黒)の2バージョンがあります。
どちらも素敵ですが、基本的に衣装は(同一のプログラムで)使い分けることは少ないそうです。
では、なぜ、かなだいペアは「白」と「赤と黒」の2バージョンを用意したのでしょう。
「赤と黒」は「時代と国境と人種を超えた融合」を表現。
・フィギュアスケートの源流でもあるバレエやクラシックの文化
・ブルースのルーツでもある黒人文化の哀愁
・「ソーラン節」の背景にある北海道の漁師の雰囲気
この3つの要素を絶妙に入り交じえて「赤と黒」の衣装ができあがったのです。
では「白」は?
白バージョンのコンセプトは「神事」「祭祀(さいし)」です。
「ソーラン節といえば北海道のニシン漁。アイヌ文化は精霊信仰が強いので、神事や祭祀的な文脈を白い生地と独特な柄の生地で表現しました」
と衣装を手掛けた原氏がおっしゃっています。
このような思いから、「白」と「赤と黒」の2バージョンの衣装ができたのですね!!
では、26日(日本では27日深夜1:49)の演技でどんな衣装が使用されるのでしょうか?
※下記に演技後の記事を追記しました。
※ 録画放送はフジテレビで3月31日(木)深夜1時25分~見られます。
25日の演技では「赤と黒」の衣装で演技されていました。
(3・27追記)
26日(日本時間26日深夜1:49)の演技では、「ソーラン節&琴」とは打って変わり、クラシックバレエ「ラ・バヤデール」を披露しました。
昨シーズンから引き継いだプログラムなので息はピッタリ。
観客はスタンディングオベーションで拍手を送っていました。
まとめ
23日に開幕した、フィギュアスケートの世界選手権で、アイスダンスに出場する“かなだいペア”。
村元哉中・高橋大輔のおふたりが日本らしさを表現するために辿り着いた「ソーラン節」。
日本人だからこそ表現できる演技が世界中から評価を得ています。
また衣装は、基本的に衣装は(同一のプログラムで)使い分けることは少ない中、
「白」と「赤と黒」の2バージョンを用意しています。
衣装も含め、世界選手権での演技が楽しみですね!!
かなだいペアの活躍を応援しましょう!!