劇場公開されるやいなや大きな話題となり、2022年3月28日にはアカデミー賞国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』。
村上春樹さん原作の短編「女のいない男たち」を濱口竜介監督が映画化し、重要なポイントにクルマが選ばれた作品です。
原作を読んでから映画を観る方、映画を観てから原作を読まれる方、楽しみ方はそれぞれですが、映画と原作の異なる点も興味深くおもしろい観点です。
『ドライブ・マイ・カー』で、重要なポイントとなる車について、原作と映画では色が異なるのです。
その理由についてお伝えしたいと思いますので、最後まで楽しみにご覧になってください。
ドライブマイカーの車の色 原作と映画では?
原作では黄色いサーブ900のコンパーチブルですが、映画では赤いサーブ900に変更されています。
画像で見ていきましょう。
まず、映画の赤い車から。
濱口監督も赤いサーブの前に立って写真を撮られていますよ!!
次に原作の黄色い車。
サーブ900の黄色の車種の画像です。
いかがですか?
イメージが違いますよね!
どちらが好みでしょうか?
ドライブマイカーの車の色が原作と違うのはなぜ?
では、なぜ原作の黄色い車ではなく、赤い車で撮影されたのでしょうか?
調べてみると、いくつかの理由があることがわかりました。
まず、映画に使用される車を調達し修理メンテナンスを行ったのが「A2ファクトリー」という輸入車修理専門店です。
「ドライブ・マイ・カー」の原作本に登場するのは、
黄色の「コンバーチブル」と呼ばれる幌付きのオープンカー
です。
どうして映画では黄色ではなく、赤い車になったのでしょうか?
A2ファクトリーの天川さんに、濱口監督から

サーブで黄色いオープンカーはないか?
という話があり、A2ファクトリーの天川さんは、黄色い車と赤い車の2つを用意したそうです。
しかし、黄色いサーブではオーディオがCDしかついていなかったのです。
そう。映画ではカセットテープを入れるシーンが重要になりますよね。


濱口監督は、”原作の黄色い車”か”カッセトテープデッキのついている赤か”で一時間ほど悩み、
カセットテープデッキがついている”赤のサーブ”を選んだそうです。
まだ映画を観ていない方は、そんなところもチェックしながら観ると、さらにおもしろいと思います。
まとめ
アカデミー賞国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』。
村上春樹原作の短編「女のいない男たち」を濱口竜介監督が映画化し、重要なポイントにクルマが選ばれた作品ですが、原作と映画では車の色が異なります。
その理由についてお伝えしました。
監督のこだわりや、作品のこだわりが、車からも読み取れると思います。
アカデミー賞受賞作品の「ドライブ・マイ・カー」、原作と映画、どちらの作品も楽しまれてみてはいかがでしょうか?
最後までお読みくださりありがとうございました。